気になる不調のある人の漢方薬

●四物湯
体力をアップさせ、血のめぐりをよくする漢方薬。肌や目が乾燥しがちの人や、貧血のある人に。

●十全大補湯
体力が低下したり、手足の冷えがある人向き。貧血ぎみのときにも。病後で体力が落ちている人にも使われる漢方薬です。

●婦宝当帰膠
冷えをはじめ、更年期に起こりやすい頭痛、肩こり、貧血、めまい、のぼせ、耳鳴りなど、さまざまな症状を改善してくれます。

●加味逍遥散
ストレスを感じて、イライラして怒りっぽい、のぼせやすいといった症状、肩こり、冷えなどをやわらげます。

●桂枝茯苓丸
体を温めながら血のめぐりをよくする漢方薬。のぼせるのに手足が冷える、肩こり、めまい、頭の重い人に。

●冠元顆粒
血のめぐりをよくする漢方薬。血液循環をスムーズにして、頭痛や頭の重さ、肩こり、めまい、動悸などの症状をやわらげます。血圧が高めの人にも。

●温経湯
体が冷えているのに、のぼせたり、手足がほてる人向き。更年期障害のほか、不眠や湿疹、足腰の冷え、しもやけなどに効果があります。

●桃枝承気湯
のぼせぎみで肩こりがあったり、下腹部が張りやすくて、便秘ぎみなときに。月経時の不安感やイライラ、肩こり、めまいなどを改善します。

更年期の体と心の症状を左右する「腎」

更年期に人るとあらわれはじめる、体と心のさまざまな症状。その症状は、人それぞれ異なります。

それはなぜでしょうか? 漢方の考え方では、その症状のあらわれ方に大きく関係しているのが「腎」といわれています。

「腎」とは、人間の成長や発育、老化をはじめ、生殖機能や自律神経、免疫、骨髄の働きやホルモンバランスを支えている働きのこと。

まさに更年期の健康状態を左右するといってもよい大切な働きです。中国の歴代の皇帝や皇后たちも、不老不死のために、この「腎」の力をとても大切にしていました。

漢方薬や養生を活用し、体と頭脳、そして、容貌の若さを保ちつづけていたといわれています。

女性ホルモン低下のスピードが緩やかなら症状が出にくい

個人差はありますが、女性ホルモンの分泌は、28歳ごろにピークを迎え、35歳ごろから低下しはじめます。

女性ホルモンの分泌が急激に低下していくときは、体がその変化に順応できずに更年期障害の症状が重くなりますが、緩やかに低下していくときは、症状も軽くすみます。

急激に低下していくのか、緩やかに低下していくかは、その人自身の「腎」の強さによって異なります。

腎の強さは変えられないもの、と思われがちですが、漢方薬を使ったり、生活習慣を改善することで、高めていくことは可能です。

その結果として、更年期障害の症状をやわらげていくこともできるのです。

更年期になったら、まず、「腎」を補う漢方薬を

女性ホルモンの分泌の低下を緩やかにするには、「腎」の働きを強くすることが大切。それには、「腎」の働きを補う=「補腎」効果のある漢方薬がおすすめです。

「今はとくに、更年期特有の症状は感じてないんだけど」という人も、症状がないときから早めにのんでおくと、更年期の訪れそのものが緩やかに。つらい症状をあまり感じなくてすむようになります。

女性ホルモン低下のスピードを緩やかにする漢方薬

●そろそろ更年期が気になってきたら 六味地黄丸
補腎の「要薬」といわれる「地黄」という生薬が入った漢方薬。六味丸ともいいます。自覚症状がないときからのむのがおすすめ。めまいや耳鳴り、のぼせ、足腰や全身の倦怠感などがあるときにも。

●冷えを強く感じてやる気が出ないときに 動物性の生薬
胎盤を加工した紫河車を使った漢方薬や鹿茸の含まれた漢方薬など、動物性の生薬の漢方薬もおすすめ。冷えが強かったり、気力が出ない人にも。

●乾燥や目の疲れが気になるときに 杞菊地黄丸
「六味地黄丸」と同じ地黄という生薬がベースの漢方薬で、少しうるおいが足りなくなってきたなと感じる人向き。肌や目の乾燥や、かすみ目、疲れ目のほか、のぼせ、むくみ、やたらに暑がりなどの症状が目立つときにも。

●ホットフラッシュやイライラが続くときに 知柏地黄丸
自分でも更年期っぽいなと感じてきた人はこちら。地黄という生薬がベースの漢方薬で、ほてりやのぼせなどが強い人向き。不眠症状がある人にも。気持ちを落ち着かせる効果があります。

体と心の気になる症状はさらに漢方薬をプラス

漢方薬で「腎」の働きを補うとともに、更年期特有の体と心の不快症状があるときは、症状別の漢方薬をプラスするのがおすすめです。

更年期になってから体の冷えがとくに気になる、ストレスでイライラしやすい、頭痛や肩こりがしつこく続くとき、貧血ぎみでなんだか疲れやすいなど、そんなときは、それぞれの症状をやわらげる効果のある漢方薬を選びましょう。




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